2017年07月22日

トレードで儲からない理由 リスクをとる

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相場で傷を負いたくなければ、
事実、現実、論理から1ミリたりとも離れない事だ。

ジェシー・リバモア 息子に語る



投資にリスクはつきものである。 ある程度の損を覚悟の上で投資をしているのだから、どの投資家もリスクをとっているといえよう。 いさぎよくリスクをとっているのだが収益はいつもぱっとしない。 なぜだろう?

リスクをとるとは「危険に立ち向かい大きな利益を得る」ことではない。 「危険から逃げ回り損失を極小にする」ことである。 トレーダーは不確定な投資結果から投資資金を守らなければならない。 正しいリスクのとり方は次のようになる。 過去事例から逆行値幅を事前に測定し、自分が受け入れられる損失額(1%ルール、2%ルール)に収まるならば投資をする。 収まらないならば、それはリスクをとれない危険な投資なので見送る。 投資をした場合は、評価損が自分が受け入れられる損失額を超えた時に全ての建玉を手仕舞う。

最も悪いリスクのとり方の例は、次のようなものだろう。 アメリカの大統領選挙(イベント)でトランプの勝ち(サプライズ)を見込んで、百万円儲ける目論見を立てる。 短期間で大儲けできるから三十万円ぐらいの評価損は我慢する。 投資額は二百万円である。 目論見が当たればいいのだが、価格が逆行すると評価損が五十万円を超えても我慢し続け最終的には塩漬けしてしまう。 ありふれた行動様式だろう。

アメリカ大統領選におけるリスクをとったトレードは、次のようになる。 どちらが勝っても負けてもどうでもよく、勝敗が決した直後の価格の急変動をやり過ごす。 急変動が終わりトレンドを形成した時点で、値が動いている方向に所定の金額を投資する。 タイミング悪く逆行した場合は所定の損失額で損切りする。 値が順行した場合は、最大利益を追求せずに所定の値幅で利確する。 損切りしようと利確しようと、値が動いている方向にさらに投資する。




相場の上達の本筋は、自分自身にある

心理的な訓練と向上
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林 輝太郎



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2017年07月18日

トレードで儲からない理由 トレードの再現性

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相場で傷を負いたくなければ、
事実、現実、論理から1ミリたりとも離れない事だ。

ジェシー・リバモア 息子に語る



大方の人にとって、トレードとは一過性のものであり、同じことを繰り返すものではないだろう。 同じチャートを見せられたら、前回よりも利が伸び損が小さくなるトレードを仕掛けようとするだろう。 じつは、これが、相場で儲けられない理由なのだ。 なぜだろう?

トレードに再現性が無いからである。 確率的優位性がある売買ルールを使うトレーダーは、同じ行動を数多く繰り返すことによってトータルでプラスになるから、仕掛けるトレードには再現性が欠かせない。 このトレーダーに過去チャートを見せると、当日と全く同じ所でエントリーし全く同じ所でエグジットする。 百回見せると百回とも同じエントリー・エグジットをする。 大儲けしているトレーダーのトレード再現率は95%以上に達する。

大方の人にとって、「トレードの再現性」とは、なじみの薄い言葉だろう。 例えば、このトレード画面にある2015年1月2日のチャートを見せられた時は、いつでも、必ず、この二つのトレードを同じ時刻に仕掛け同じ時刻に手仕舞う。 
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この日の値動きを記憶して、負けるトレードを仕掛けず、勝つトレードの利益を最大にするように、トレードを仕掛けてはいけない。 売買ルールに確率的優位性があるならば、個々のトレードの勝敗に関わらずトータルでプラスになるからだ。

トレードの再現性が無い事によりもっとも困るのは、バックテストの意義が失われることだ。 仕掛けたリアルトレードの確率的優位性が失われるため、バックテストで検証したトレードの期待値とパフォーマンスを得ることができない。 また、直近数カ月分のトレードをまとめてバックテストすることによって、ルール遵守率を検証することもできない。 簡単に言えば、相場で自分が何をやっているのか分からなくなってしまう。 儲けられなくて当たり前だろう。


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2017年07月11日

トレードで儲からない理由 バックテスト

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相場で傷を負いたくなければ、
事実、現実、論理から1ミリたりとも離れない事だ。

ジェシー・リバモア 息子に語る



やっとこさの思いで作り上げたルールをバックテストしたところ、期待値(Pips)とパフォーマンス(利回り)が好く、なかなかの出来栄えだ。 喜び勇んでリアルトレードを始めるのだが、思ったような収益が得られないどころか損が積み重なっていく。 バックテストのソフトが役に立たないのか。 売買ルールが機能しないのか。 なぜだろう?

ルール遵守判定技術が未熟だからだ。 売買ルールの確率的優位性を機能させるためには9割以上のルール遵守率が必要なので、未熟なトレーダーがリアルトレードで儲けることは不可能である。 自分の行いの間違いを認める困難を克服する訓練が欠かせない。

確率的優位性を利用して儲けるとは、同じ行動を数多く繰り返すことである。 例えば、コイン投げで「表に賭け続ける」ことである。 これによって大数の法則(表が出る確率は二分の一)が働き、スコアがトータルでプラス(期待値✕回数)になる。 コインの表裏は自明だが、相場ではサインだと信じたくなる値動き(サインもどき)が現れる。

野球に例えれば、得点チャンスでの打撃である。 打とうと気負えば、ストライクゾーンから逃げていく変化球が絶好球に観えてバットを振ってしまう。 凡打を恐れて慎重になると、ど真ん中への失投を見送ってしまう。 あせってクソボールに手を出すとラッキー安打になってしまう。 どれも「打撃ルール違反」だが、わざとやったのではない。 そのうえ、安打になれば「結果オーライ」である。 自分の行動に違反を認めることは、このように困難である。


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2017年07月04日

トレードで儲からない理由 サイン

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ジェシー・リバモア 息子に語る



相場で儲けるためにはポジションをとらなければならない。 世紀の相場師ジェシー・リバモアはサインに反応するトレードをしていた。 酒田罫線法を使う林輝太郎もサインに従ってトレードを制御している。 この二人は、「トレーダーはサインを識別する作業を延々と行っている」と語る。 しかし、われわれがどんなに目を凝らしてもチャート上にサインは見つからない。 何故だろう?

サインは売買ルールを定めた本人にしか見えないからである。 サインとは自分が規定するものであり、トレードコンセプトを統計的事実を利用しながらブレイクダウンしていくことにより見出すことができる。 サインを識別しやすくするためにインジケーターを組み合わせている場合があるが、インジケーター自体はサインではない。 したがって、インジケーターのパラメーターを真似ても儲けることはできない。 

林輝太郎は短期デイトレーダーではないが、彼の押し目買いルールは少なくとも千二百件以上の標本から導き出されている。 本として残っているジェシー・リバモアの売買ルールがどのようにしてつくられたかを知ることはできないが、現在価格からサインを見出す彼のテクニカルトレードに数学的根拠が用いられていたのは知られている。 ルール化されているトレード方法(罫線法と建玉法の組み合わせ)は再現性があるため、当事者以外の人間が学んで練習することによって体得することができる。

他方、大数の法則が働いた統計的事実を利用しないトレード方法では、値動きからサインを見出すことは不可能である。 このトレード方法は確率と無縁なため、評価損益から把握した収支現状に基づいて建玉数を増減することにより、締め日の収支を黒字化するアプローチをとる。 相場の状況見合いで流されていく裁量性トレードを当事者以外の人間が学ぶことは不可能である。 


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2017年06月26日

トレードで儲からない理由 時間軸と確率

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相場で儲けるためには、統計をとることと確率を利用することが大事だとされている。 何の統計をとればいいのか、何の確率をとればいいのか、具体的な記述がない事がほとんどである。 200個の標本で統計や確率を求めると、大数の法則を利用した優位性があるトレードを仕掛けられるようになるというが、さっぱり儲かる実感がない。 なぜだろう?

標本数が少な過ぎるからである。 大数の法則を働かせた確率を利用したいのであれば、少なくとも千個以上の標本が必要である。 しかし、時間軸が長くなるにつれて集められる標本数が減っていくのが相場の現実である。 30分足以上を対象としたトレードになると標本数が足りないために、確率的優位性を利用した売買ルールを創ることは不可能になる。 したがって、長い時間軸でトレードする場合は、確率に依存しないトレード方法を探さなければならない。

他方、短い時間軸を使う短期デイトレードでは、大数の法則が働くのに十分な標本数を集められるので、確率的優位性を利用した売買ルールを創ることができる。 これは、同じ行動を数多く繰り返すことによりトータルでプラスを狙うトレード・コンセプトの産物である。 このトレード・スタイルの特徴は、ローリスク・ハイリターンであると同時に多額の資金を必要としないことだ。 

駆け出しのトレーダーにとって一番大事な事は、自分の身の丈に合った資金を使うことだ。 次に大事なのは、自分の性格に合ったトレード方法を体得して相場に向かうことだ。 身の丈に合った資金高とは、損切りをしても痛くも痒くもない金額の百倍か五十倍である。 他方、必要とされる資金高は、時間軸が長くなるにつれて大きくなる。 そして、トレードをする目的はお金を儲けることであってビッグになることではない。

世の中には色々なトレード方法があり様々な特徴がある。 どのトレード方法が正しく、どれが間違っているのではない。 長時間軸で儲けている連中もいれば、スキャルピングで月間千Pips以上の利鞘をコンスタントに稼ぎだす連中もいれば、数億円を15分で失う人もいる。 相場とはそういう世界なのだ。


相場の上達の本筋は、自分自身にある

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2017年06月21日

トレードで儲からない理由 母集団と確率

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相場で傷を負いたくなければ、
事実、現実、論理から1ミリたりとも離れない事だ。

ジェシー・リバモア 息子に語る



トレードの期待値や勝率を求めるためには、一定数以上の標本が必要である。 これを母集団と呼ぶ。 標本数が多ければ多いほど大数の法則により確率の信ぴょう性が高まる。 しかし、5百トレードを超えるような標本があっても、算定された勝率はトレード実態を表していない印象が否めない。 なぜだろう?

集める標本を間違えているからである。 ルール遵守した再現性があるトレードを標本にして勝率を求めると、標本数の増加につれて勝率が集約していく。 しかし、ルールの裁量幅が大きく再現性に欠けるトレードを標本にすると、標本数の増加につれ勝率が下がっていく。 もしくは、標本を取り直す都度ランダムな勝率が得られる。 トレードの勝率ではなく予想的中率を求めているのだ。 

百聞は一見に如かず。 コイン投げで、常に表に賭けた人、常に裏に賭けた人、それぞれの勝率を求めてみよう。 確率論ではどちらも50%になるはずだが本当だろうか。 実際に5百円玉を千回投げて検証した結果をお知らせしよう。

百回ごとの勝率
  一回からー百回まで、表の勝率52%、裏の勝率48%
ー百ー回から二百回まで、表の勝率58%、裏の勝率42%
二百一回から三百回まで、表の勝率47%、裏の勝率53%
三百一回から四百回まで、表の勝率56%、裏の勝率44%
四百一回から五百回まで、表の勝率49%、裏の勝率51%
五百一回から六百回まで、表の勝率53%、裏の勝率47%
六百一回から七百回まで、表の勝率49%、裏の勝率51%
七百一回から八百回まで、表の勝率46%、裏の勝率54%
八百一回から九百回まで、表の勝率44%、裏の勝率56%
九百一回から一千回まで、表の勝率49%、裏の勝率51%


250回ごとの通算勝率の変化
一回から二百五十回までの通算勝率、表52%、裏48%
一回から五百回までの  通算勝率、表52%、裏48%
一回から七百五十回までの通算勝率、表51%、裏49%
一回から千回までの   通算勝率、表50%、裏50%

千回賭けることにより表も裏も勝率が50%に集約している。 この状況を「大数の法則が働いている」とよぶ。 これは、トレーダーの卵が大数の法則と確率を体得するトレーニングである。 ほんの二時間ほどで終わる簡単な作業なので、確率を利用する技術が血肉骨になるまで繰り返し行うと良いだろう。

「常に表に賭けるルール」はコインの表が出る確率が50%である統計的事実を利用している。 これを「確率を利用した」賭け方と呼ぶ。 個々のコイン投げの勝敗に関わらず、千回賭けた頃には常に表に賭ける「ルールの期待値に応じた収益」が得られている。 この状況を「トータルでプラスになる」と呼ぶ。 コイン投げの結果は個人の意図で制御できない出来事(寓意的)なので確率を求めることができる。

このところの面が出た状況を分析することにより次に出る面を予想して賭けると、個々のコイン投げの勝敗が損益として積み重なり続ける。 ある時点での収支がマイナスになっている状況を「赤字」と呼ぶ。 プラスになっている状況を「黒字」と呼ぶが「トータルでプラスになった」とは呼ばない。 予想は個人の意図で制御できる出来事(恣意的)なので確率も期待値も求めることはできない。

どんなに高度で複雑な予想をしてもコインの表が出る確率は変わらないのだが、50%の確率で起こる出来事に賭け続けることができず、「当たるも八卦当たらぬも八卦」の予想に走る。 愚かである。



千回コイン投げをした結果

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状況が問題なのではない。 自分の在り方が問題なのだ。

Cicumstances do not determine state of being.
State of being determines circumstances.